2017年6月5日月曜日

左右分割キーボード「Barocco MD600」を買った



僕は普段パソコンをメチャクチャ使うオタクなのですが、その職業柄と言いますか、肩が異常にこっています。
そのため、定期的に銭湯行ったりマッサージを受けたりというメンテナンスは行っているものの、どうしても生活自体を変えないと根本的にはならないと思いました。

  • 体をケアすることをメンテナンスっていうのやってますよ感が出てて良い


そこで、パソコンのデバイスを体に優しくすることで解決を試みました。
やれブルーライトカットだとかトラックボールだとか色々ありますが、その中でエルゴノミクスキーボードをまず導入することにしました。
例えばマイクロソフトが出してるのは以下みたいな感じです。


おそらく普通に店頭とかで並んでるのは、こんな感じでちょっと中心が膨らんでて左右に少し分かれているぐらいのものだと思います。
これでも効果は無くはなさそうですが、せっかく買うのであればもっと極端なやつがいいと思い、左右セパレートタイプのキーボードを買いました。

以下、購入までの経緯と買ってからのレビューです。




購入に至る経緯

本当はErgoDoxを買いたかったものの、探していた今年頭時点では高値で作ってもらうか基盤を業者に発注して自作するぐらいしか選択肢がありませんでした。
また、キーキャップやケース等を含めると3万円はゆうに超える買い物となるため、学生身分がポンと出せるものは無かったです。
  • つい最近AliExpressでErgoDoneが販売開始されたようなので、今だったらこっちを買ってたかもしれませんね
  • ErgoDoxについてはまた後日何か報告するかもしれません(意味深)


そんな中、共同購入サイトMassDropを見ていたところ、Mistel社製のBarocco MD600という左右分割キーボードがDrop開始していました。
Barocco MD600はメカニカルキーボードであり左右セパレートでありプログラマブル(キーカスタマイズが可能)という極悪キーボードです。
調べてみたら販売開始は昨年末ぐらいだったっぽいです。



Amazonで購入すると約16,000円のところ$139.99とちょっと安く、しかもまだ一般流通していない軸色(白軸とシルバー軸とピンク軸)もオプションで選べるということで購入を決意しました。
  • 結局オプションとか送料とか付いたらAmazonよりも高くついたけど
  • カモ

購入から到着まで

締切りが2017年2月24日でギリギリに支払いを行いました。
確か購入ページに書かれてた発送予定日は5月1日とかだったと思います。

その後、定期的に「なるべく早く準備するぜ!」とか「ベンダーのほうは準備完了したみたいだぜ!」とか威勢のいいこと(英語)を言ってきていたのですが、5月1日を過ぎたぐらいで「ちょっと遅れてる…遅延が起こるのは望ましくないことは分かってます…」的なメールが届いて結局発送されたのは5月18日でした。
ちなみに配送業者はDHLでした。日本に入ってからは郵便局だったっぽいですがよく分からなかったです。

それで家に届いたのが5月27日でした。流石に船便なんかよりもめちゃくちゃ早いですね。




  • キーボードと見せかけて猫を自慢する高等テク

付属品はキーボード左右1つずつ、キーボード間を繋ぐMicroUSBケーブル、PCと繋ぐMiniUSBケーブル、キープラー、オレンジ色のEnterキー(ダサい)、あとは滑り止めのゴムのスペアぐらいでした。

使った感想

キーボードとしてはキワモノなので合わなかったらどうしようと思っていましたが、使ってみるとめちゃくちゃ便利で感動してしまいました。
良かったところを紹介していきます。

1.左右にセパレートしてるのはやっぱり楽

本記事では触れませんが光ります

購入した一番の理由であった左右セパレート型という点については大当たりでした。
今まで使ってたのがHHKB Lite2という小さいキーボードだったので余計に肩を狭めていた状態だったところからの解放感は感動さえ覚えます。
ここに関しては使ってみないとわからない部分だなぁと改めて思いました。
  • 猫背はまだ全然治ってませんが
  • 肩甲骨が開いても背骨がだれるときはだれる


HHKB Lite2(参考)


2.ピンク軸スイッチがめっちゃ打ちやすい



実は僕はメカニカルキーボードを買うのは2回目です。
一番最初に買ったのは左右分割でもゲーミングでも何でもない青軸キーボードだったのですが、打鍵がうるせえのとクリック感が合わなかったので今はほとんど使っていません。
そのため、上記を解決できる軸色として黒軸にしようか最後まで悩んで結局レアなピンク軸にしたという次第です。

買ってから1週間ほど使用していますが、音も静かだし打鍵もスムーズだし今のところ完璧だと思います。
黒軸のキーボードは持っていないため打鍵の重さの比較はできないものの、軽いのもこれはこれで楽だなぁって感じです。


3.キーレイアウト変更がGOD

個人的にはこれが一番良かったかもしれません。
僕はここ5年ぐらいDvorak配列というキーレイアウトを使ってきました。
母音と子音で左右の手で交互に打てるのが楽だったのと、記号もちょうどいい位置に来るので重宝していましたが、キーボードショートカットの位置がバラバラになるのが煩わしく最近ちょっとずつ矯正してました。
  • 別にショートカット使う時だけQWERTY配列に戻せばいい話なのですが、ソフトウェアで変えてるとそれも手間だったもので…
  • そもそも新しい環境でまずキーレイアウトの変更から設定するというハンデもあったし
  • 場合によってはDvorakなんか対応してないこともざらだし

ところが、Barocco MD600を使うとハードウェア側で、しかもFn+Aという超絶楽なショートカットキーでキーレイアウトを変えられるのでどんな環境でも使えます。
これは僕にとっては人をダメにする極悪機能でした。
2ヶ月ぐらいかけてQWERTY配列に矯正してたのが一瞬で元に戻りました。
しかもデフォルトでDvorak、Colemakに対応しています。

良くなかったところ

世の中に完璧というのは無いもので、上でこれだけ褒めちぎったこの製品にも良くないと感じるところはいくつかあったのでそちらも紹介いたします。

1.歪んだタイピングをしてると打ちミスが多くなる

左右分割タイプのキーボードにおける宿命ともいえる部分だと思います。

ブラインドタッチを身につける際に理想的な運指というのを参考にすると思うのですが、打ってるうちにどうしても自己流になってしまうものだと思います。
僕は(QWERTY配列における)6キーを左手で、Bキーを右手で、Yキーをその時の気分で適当な手で押す癖があったようです。
  • 「あったようです」というのは、今までそんなこと1mmも意識してなかったため

今まではそれで何も気にしてなかったのが、セパレート型になると話は変わってきます。
5キーと6キーの間、TキーとYキーの間、以下続くには物理的な空間の隔たりが発生することになります。
そのため、今までのようにBキーを押そうとしたその右手薬指はただ虚空を叩くことになります。


2.キーカスタマイズが微妙


このBarocco MD600のウリの1つとしてキーカスタマイズができるというのがあります。
それなりのキーボードにはよくある機能だと思います。

僕も破壊的なカスタマイズをしたくてたまらなかったのですが、いざ設定してみるとどうもカスタマイズ性が低そうだと感じてしまいました。
以下、公式ドキュメント等に記載のあるキーカスタマイズの制約です(ファームウェアv1.04.01)。

  • 用意されているキーレイヤー4層のうち3層をカスタマイズ可能(1層はデフォルト用)
  • 書き換えはすべてハードウェア上で設定
  • カスタマイズできるキーは任意のキー単独orFnキー+任意のキー
  • Fnキーや右Ctrlキー、Fn+Mキーなど一部書き換え不可なキーあり
  • 書き換え後のキーは自由度が高い(同時押しやキーストロークを設定可能)
  • ただしFnキー単体は設定不可?
  • Win+右Alt+右スペースでFn、Menu、右Ctrl、右Shiftが矢印キーになる謎機能あり

この中だとやはりキー同時押しへの割り当てがほぼ出来ないのとFnキーが移動できなかったのが結構痛いですね。
謎機能を使わないと矢印キーはFn+IJKLキーなので、右手でFnキー押しながら指をこねくり回すのがちょっとキツいです。
なので左CtrlをFnにしてやろうかと考えたのですがうまくいかなかったので、今は別レイヤーのHJKLキーに割り当ててVimっぽくしてます。

追記:Fnキーの移動はできました

最新版のユーザーマニュアルに書いてあるのを教えていただきました。ありがとうございます。
本当は左右につけたかった所ですがとりあえず左Ctrlと交換して(CapsLockをCtrlにしてるので)みたら打ちづらさは結構改善されました。
しばらくこれで使ってみようと思います。

  • 交換のはずなのに旧FnキーがなぜかWinキーになったけど


結論:買ってよかったけど他のキーボードも試したくなる


Enterがオレンジだとダサい

左右分割キーボードとして、またプログラマブルキーボードとしての入門機と考えればめちゃくちゃ良い製品だと思います。
このままこれを使い続けても多分一生耐えうるのではないかとさえ思います。
  • 肩甲骨が健康になるので普通のキーボードよりも一生が長くなりそうでもある

しかし、キーボードの新しい扉を開けてしまったことで、より打ちやすい、よりカスタマイズ可能なキーボードがあるのではないかという欲が発生してしまいました。
もともと欲しかったのがErgoDoxだっていうのもありますしね。

別にキーボードは何台あっても困らない(自宅用職場用持ち歩き用…)ので、もしかしたら数ヶ月後に別なキーボードのレビューを書いているかもしれません。
  • もしくは書いていないか、そのどちらかです。
  • (買わないとは言っていない)
ともかく、Barocco MD600は一応Amazonでも買えるのでご興味のある方はぜひ。


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